• スクリーン・デジタル印刷界 2024年1月号(令和5年度 表紙コンクール第1位) 
    スクリーン印刷グラデーション2色・黒・ラメ印刷
    • 元日より能登大地震により被災された多くの皆様に、心からお悔やみとお見舞い申し上げます。表紙の題材にした福島県いわき市の波立(はったち)海岸は2011年3月の東日本大震災で被災しました。いわき市周辺は親潮(寒流)と黒潮(暖流)が交わる「潮目の海」と呼ばれる豊かな漁場で、水揚げされた水産物は、震災前から築地市場等でも「常磐もの」として高く評価され、地元でも誇りを持ち大切にしてきました。震災後の原発事故により、漁業は一時中断を余儀なくされたものの、試験操業が2013年10月に開始されました。操業海域を徐々に広げながら、繰り返した放射性物質の検査はとても厳重だったといいます。その後水揚げが回復したのも束の間で、昨年よりALPS処理水の海洋放出が始まり、漁業関係者の間では更なる風評が懸念されています。できれば第三者機関が海水等の放射性物質を徹底的に調査した上で、国が事実を根拠に安全性を訴え続けてほしいと思います。石川や福島をはじめ全国の被災に遭われている皆様におかれましては、どうか困難を乗り越えられ、皆様が一日でも早く平穏で健康な生活に戻れる一年になるよう願っております。今回の表紙は、グラデーション2回刷りと黒とラメの重なりによってできる様々な濃淡で、初日の出の雲や海の光と影を表現しました。(本文より)
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2024
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  • スクリーン4色+銀+ラメ印刷
  • 一般的なメルカトル図法では両極の国の面積が大きく表現されるので、実際の面積を重ねてみました。英国国立気象局・気候データ科学者であるニール・ケイ氏が作製したデータを元に作成しました。国土面積ランキングも並べたので、各国の国土比較がより分かりやすくなっています。今年はオリンピックの年なので、国名を大きめに表記しました。
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スクリーン・デジタル印刷界2022年7月号・2回目(令和4年度表紙コンクール第二位)
  • スクリーン印刷特色4色+ラメ印刷
磐梯朝日国立公園内にある福島県裏磐梯の五色沼を題材にしました。1888年に磐梯山が水蒸気爆発によって、山体崩壊を起こし、川をせき止め、数百もの湖沼が形成されました。そのうちの数十を「五色沼湖沼群」と呼び、沼によって、青・水色・緑等の人工的にさえ感じる異なる色をもっています。五色沼の中でも最も大きく多くの人が訪れる毘沙門沼は、場所や天候によって変化する水の色と表から見る優雅な印象とは対照的な、荒々しい岩肌が剝き出しの磐梯山を同時に臨むことができます。そんな沼の色の変化と磐梯山をできるだけ版数を少なくして、グラデーションを含めた特色の重なりで表現したいと思いました。またそれぞれのインキの質感がより生きてくるように考えました。(本文一部)

 

2023

  •  スクリーン印刷6色…青・黒・パールピンク・黄色・蓄光・ラメ
  •  全天星図です。地球から見える全ての方角の星です。メルカトル図法だと天の北極・南極の星が極端に大きくなるので、モルワイド図法的に球体にしました。天の北極は地球の北半球側、天の南極は地球の南半球側から見える星になります。
  •  印刷はマット調の黒と青の印刷を背景に、パールピンクで天の川を表現しました。星と星座には蓄光インキを使用し、光を蓄え、暗くなると光ります。また、12星座のイラストと、カレンダー内の満月の日に、ラメインキを使用しました。


2022

 スクリーン印刷8色…プロセス4C+特色3色+ラメ

2011年にも蝶を題材に作製しましたが、今回は実物大にしてみました。前回は標本箱の中のイメージでしたが、今回は空や森を思わせる色でいて、蝶が映える色を選びました。

背景はマットにして、蝶にラメの入ったクリヤーインキでつやを出してメリハリをつけました。また、毎月のカレンダーの背景にその月の野草をさりげなく入れました。

 

スクリーン・デジタル印刷界2020年1月号・初回(令和元年度表紙コンクール第二位)
  • スクリーン印刷2色+ラメ
冬の穏やかな日の大内宿を題材にしてみました。大内宿は福島県の雪国・会津にある茅葺屋根の民家の建ち並ぶ江戸時代の宿場町で、国の重要文化財にも指定されています。白黒だけでも表現できそうな雪の世界を白と青の艶消しインキで明るめに表現し、その上に輝きのあるラメで陽を浴びたみずみずしい雪を表現しました。できるだけ印刷工程をシンプルにして、スクリーン印刷の長所を生かすことができるように考えながら作成しました。工業製品に見られる最先端の精密な分野とは違った、工芸品などに見られる感性を生かした芸術的な要素を生かすことができることも、スクリーン印刷の大きな魅力です。(本文一部)
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 2021

 スクリーン印刷7色…プロセス4色+特色2色+厚盛り

福島大学芸術による地域創造研究所様ならびにJAMSTEC 海洋科学技術戦略部様のご協力のもと製作しました。

過去のマグニチュード7以上の震源地と年代、プレートの移動距離、主な島の名前や海底の地名などを、画像の邪魔にならないように記載しました。また厚盛り印刷により起伏が立体的に見えるようにしました。

 

 2020


シルクスクリーン5色印刷…4色+ラメ

グラデーションと背景の色を艶消しインキで印刷して、ラメが引き立つようにしました。今年はオリンピックのある年なので、とにかく国名がわかりやすくなるようにして、多くの国が集まるヨーロッパ、アフリカを中心に配置しました。よく聞く地名、大きな河川・山脈のみ記入し、できるだけシンプルで見やすくなるように考えました。



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 2019

シルクスクリーン9色印刷…プロセス4色+特色3色+銀+厚盛り

銀色を列島に印刷してからプロセス4色を印刷し、海の部分は半透明のツヤなし印刷をして、標高の高い山をつやのある厚盛り印刷をしました。

活断層と活火山・最新の噴火年、海溝・プレート名等を入れました。今後の予測はできませんが、少しでも災害に備えられればと思います。

 

 

 2018

スクリーン印刷8色…プロセス4色+特色2色+ラメ+厚盛り

背景はマットインキを使用して落ち着いた感じに仕上げました。

地図上は逆につやのあるインキを使用し、厚盛り印刷で地形の起伏を表現しました。

町や道は低いところに出来、平野の中でも灰色の大きい場所が人口の多い町、緑の多い場所は田畑だとわか

ります。

地図上は地形の邪魔にならないように、あえて細かな地名は入れず、主な山、湖、港、高速道路、国道、主

な県道、それに海水浴場と温泉地を記号で記入して、レジャーマップ的にしました。



 2017

シルクスクリーン8色印刷…プロセス4色+特色3色+蓄光

星座が蓄光なので、光を蓄えて暗いところで光ります。

 

 2016

スクリーン印刷7色…プロセス4色+銀+ラメ+厚盛り

山の高いところが厚盛りになっています。活火山と過去100年間で震度7.0以上の震源地はピンクのラメであらわしています。

 

 2012

スクリーン印刷9色…プロセス4色×4色(網点なし)+厚盛り

網点を使わず色の重なりの組み合わせで多色を表現しました。震災の翌年でしたので故郷への気持ちを込め、福島県を太平洋側から見た風景を線で繋ぎました。

 

 2011

 スクリーン印刷8色…プロセス4色+特色2色+厚盛り+ラメ

蝶の背景の黒を艶消しインキを使い、蝶に厚盛りとラメを加え、蝶が立体的に見えるようにしました。

 

 2009

スクリーン印刷6色…プロセス4色+厚盛り+ラメ

バックの黒ベタはUVインキで、光沢を出しました。惑星を厚盛りにして、雲・星・各惑星と月の軌道をラメで表現しました。各惑星と月の大きさは構成上デタラメなので、各々のデーターを添付しました。